Innovative Incubation of Regional Arts~三重・広島~2021
三重公演での舞台写真 photo:松原豊
●Innovative Incubation of Regional Arts~三重・広島~について
それは2017年のこと。第七劇場の鳴海氏と、とある喫茶店のテラス席で煙草を吸いながらコーヒーを飲んでいた時に何気なく交わした会話をきっかけに、2018年から2020年まで続いた若手俳優のための企画「クリエイティブ・レジデンス」はスタートしました。
第七劇場と舞台芸術制作室無色透明。三重と広島。ふたつの地域の民間の芸術団体のみで行う、小さな小さな企画でしたが、色んなことを詰め込めこんだ濃密な3年間となり、関わった若手俳優・若手スタッフたちにとっても今後に生きる貴重な経験となったのではないかと思います(と願います。)
その企画が一区切りを迎えた2020年、突如起こった「コロナ禍」という事態に、世の中では観客ありきで行うそれまで「当然」だったはずの演劇が激減し、「オンライン」という新手法に試行錯誤七転八倒する1年がやってきました。そんな中、特に経験の浅いアーティストたちは公演の参加はおろか「ぶつかり稽古の中で、そして本番の経験から学び得る」という、途上過程での至極真っ当な機会さえ得られない状況が垣間見えたのです。
40代の私が失う1年と、20代が失う1年は、決して同じではない。
その時だから出来る、その時しかできない経験があることを知っています。せっかくリスタートするなら今度は俳優だけでなく、新人劇作家やテクニカルスタッフもチャレンジに参画できる企画をやってみたい。
そんな私の我儘にいつも巻き込まれてしまう鳴海氏には、ただただ感謝しかありません。そして鳴海氏だけなく、快く脚本の提供をくださった柳沼氏、第七劇場の俳優やスタッフの面々。そしてニューフェイスたち。なんの確信も後ろ盾もない企画に集まってくれる、そんな多くの仲間たちに支えられて、この企画を立ち上げることができました。
舞台芸術制作室無色透明プロデューサー 岩﨑きえ
●上演作品
「キラル」
作:泉晟(グンジョーブタイ)
演出:鳴海康平(第七劇場)
「抄訳 漂泊の家」
※この作品は原作の1/3程度を抜粋し再構成した抄訳版です。
原作:柳沼昭徳(烏丸ストロークロック)
構成・演出:鳴海康平(第七劇場)
●出演
木母千尋(第七劇場)
小菅紘史(第七劇場) ※「抄訳 漂泊の家」のみ
長澤拓真(舞台芸術制作室 無色透明、グンジョーブタイ)
小林冴季子(舞台芸術制作室 無色透明、グンジョーブタイ)
●スタッフ
美術:鳴海康平(第七劇場)
照明:穴田はるき(株式会社フルライトユニオンコーポレーション)
照明指導:村上哲也(株式会社フルライトユニオンコーポレーション)
音響:佐々木恭平(株式会社サウンドカンパニー)
総合監修:岩﨑きえ(舞台芸術制作室 無色透明)
当日スタッフ:佐々木正和、藤井友紀(舞台芸術制作室 無色透明)
宣伝美術:橋本デザイン室
三重公演
7月4日(日)15:00 終演しました。
三重県津市美里町三郷2104
チケット:一般 2,500円 25歳以下1,000円 18歳以下・劇場支援会員無料
広島公演
8月14日(土)19:00・15日(日)13:00 / 18:00 終演しました。
東広島市市民文化センター アザレアホール
広島県東広島市西条西本町28-6 サンスクエア東広島
チケット:一般 2,500円(当日3,000円) ペア割4,000円(前売のみ)
25歳以下2,000円(当日2,500円) 18歳以下 1,000円
三重・広島公演アンケート
アンケートフォーム
多く方々にアンケートご協力いただきありがとうございました。
主催:(一社)舞台芸術制作室無色透明
共催:合同会社 第七劇場
助成:文化庁「ARTS for the future!」補助対象事業